開店記念企画展示
まちへの「声=想い」のインスタレーション


2005年1月15日(土)〜2月2日(水)





これまで、ワーキンググループが話し合ってきた中で出てきたことば
「お話聞く会」に参加してくださったみなさんのことば
このまちへの想いのつまったそんなことばを
そのまま文字にして井筒屋の空間の中に置いてあります
みなさんも自分の「声=想い」を井筒屋の空間に響かせてください。
展示のコンセプト
別のウインドウで開きます

 
 
土蔵の前に、柱や梁にも、外を見ても、天井を見上げても…
吹き出しに入ったたくさんの「ことば」が並んでいます。
今、井筒屋町造商店には、所沢のまちへの「声=想い」が詰まっています。

 
奥の八畳間では、所沢の正月を彩る羽子板や熊手、繭玉などが展示されました。
2階の和室には昔の地図や写真が展示されました。

この展示の企画・演出・デザインは、荒川真樹さん、田子裕子さんのご協力をいただきました。
たいへん感謝しております。
どうもありがとう

 「井筒屋オープニングによせて」


 井筒屋に初めて足を運んで早くも一ヶ月が過ぎました。まだまだ工事中の井筒屋。隙間風が吹き込む空っぽの空間。そこに在ったのは、未完成の空間と完成後の空間に想いを馳せ熱く語る「所沢人の熱意」でした。

 度重なる会議やメールを通して、井筒屋という場を生み出すために、個々のさまざまな想いと経験を背景に語られる「ことば」。「ことば」と「ことば」は、あるときは衝突し、あるときは摩擦しあい、またあるときは共鳴しあいながら、ゆっくりと、確実に井筒屋に新たな生命を吹き込む「詩」を紡ぎだしているかのように私には感じられました。

 「インスタレーション」とは、美術用語で、その展示空間が成り立つ過程をも含めて作品とする表現を意味します。そういった意味で、今回の『まちへの「声=想い」のインスタレーション』は、この井筒屋町造商店オープンのための準備が始められた時点からの工程すべてが「作品」であったということができるでしょう。会議のたびに記録された議事録に残されたことばや、今年に入ってから行われた「お話聞く会」で語られたマチの人々のことば。そんなことばを丁寧にひとつずつ拾ってゆく作業を通して、所沢に縁もゆかりも無かった私自身がまず井筒屋という場の意味や、所沢の生きた歴史を学び始めました。

 今、生まれたての井筒屋に所狭しと並ぶ人々の「ことば」は、この井筒屋町造商店という場を創りだした所沢の人々のことばです。一つ一つのことばが持つ力と、異なる時間に語られた二つのことばが偶然隣りあって配置されることで創りだされる新たな意味。ことばとことばの間に存在する空白の空間。未だ語れていないことばの存在。そしてなによりも、完成することなく日々変化し続ける可能性をもつこのインスタレーションは、日々成長し続ける井筒屋という場そのものの在り方を提示しています。

 「ふきだし」のインスタレーションは約二週間で終了しますが、このインスタレーションが井筒屋が成立する工程すべてを含めて「作品」として成立したように、展示終了後も、ここから生まれる人のつながりこそが、井筒屋が誇る一番の「作品」であり「展示物」でありつづけてほしいと思います。
 最後になりましたが、お世話になった井筒屋町造商店の皆様に厚く御礼申し上げます。

荒川真樹 



 デザインとは決して特別なことではなく「想い」を的確なカタチにおこして第三者へ伝えていくことをさしていると思います。そういった意味では「井筒屋町造商店」に関わろうとしている人全員がデザイナーであり、デザイナーの自覚をもつべきだと思います。
 また、デザインとは物質的なことばかりではなく、思いやりをはじめとした些細なサービス、といったソフト面なども包括しているものです。

 開所までの1ヶ月間、スタッフの方とやりとりを繰り返す中で、想いをストレートにカタチにしていくことがありのままの姿であると思いました。多彩な顔ぶれが集っている事も魅力のひとつだと思います。

 井筒屋町造商店はまだ始まったばかりです。ひとつひとつ大切に思いながら「所沢の顔」を造り続けていただきたいと思います。
田子裕子




  そして・・・
井筒屋町造商店を埋めていく
まちへの「声=想い」は、
来店した人が話してくれた新たな「ことば」によって、どんどん増えていきました。

この企画展示が終わっても、
これらたくさんの「声=想い」を受けとめ、
所沢の中心市街地が、元気で、魅力ある、楽しいまちになるように、これからのまちづくりに活かしていきたいと思います。






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