所沢の半纏と職人の手仕事
   〜旦那衆と職人たちの世界の記憶〜


2005年2月4日(金)〜3月2日(水)





 1月15日の開店以来、500名を超える多くの方に来店していただきました。
私たちは、みなさんがここでお茶を愉しみお喋りをしているうちに思い出されたさまざまな『お話』を大事なお土産としていただきました。
そして、その後何故か、なつかしい思い出グッズがいろいろと持ち寄られました……
記念写真、お椀や御膳、風呂敷、団扇、そして半纏。
沢山のものに託されたみなさんの気持ちはとてもありがたいものです。
 そこで私たちは、持ち寄られた半纏を並べて高度成長期以前のまちの雰囲気をたどってみたくなりました。
今回の「所沢の半纏」はみなさんの大事な思い出と誇りによって作られた展示です。
ご来店の皆様、どうぞこの展示を眺め、手にとって触れ、その感想を残してくだされば幸いです。

 あわせて、『職人の手仕事を見る』シリーズとして、2月は麻彦商店の矢島豊さんに曲げ物づくり、
清水紫秋さんに木目込み人形づくりの実演を見せていただきます。
 
 
みなさんから持ってきていただいた半纏が誇らしげに壁を飾っています。
 
ハンガーに掛かって並んでいる半纏は、手にとっても、羽織っていただいてもけっこうです。
 
背中の印、腰回りの文字や図柄、どの半纏も斬新なデザインで、見比べているだけでもあきません。
 
 「昔は、職人のおかみさんは、一晩で縫って着せたんだよ」
「仕立てあがった形でもらったわけじゃなく、反物の形で、お店とか旦那からもらってきたら、おかみさんが縫い上げて着せてだすんだよ。だいたいお歳暮とかに出入りしている家からもらうことが多いなあ」
「自分がどんなお大尽の家に出入りしているか見せることにもなるから、『俺はこの家に出入りしているんだぞ』っていう印だよ」
「職人は何枚も、いろいろなお店の半天を持っていたはずだよ」
「正月なんかには、これ着て挨拶にいくだろ、そんでもって次の家に行った時は、そこの半纏に着替えて挨拶するわけよ」

   このような反物の形で、出入りのお店からお歳暮にもらっていたそうです。
来店した6年生4人組に半纏を着てもらいました。
背中はこんな感じで、大胆な図柄がかっこいいです。
みんな、中学生になっても、また来てね。

『職人の手仕事を見る』シリーズ 1
5日、6日の両日、麻彦商店の矢島豊さんが曲げ物づくりを見せてくださいました。


『職人の手仕事を見る』シリーズ 2
12日・13日には、清水紫秋さんが木目込み人形づくりを見せてくださいました。

さらに、26日・27日には、希望者の方に木目込み人形づくりを教えてくださいました。










2月26・27日の2日間、木目込み人形製作教室が行われ、14名の方が雛人形をつくりました。



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