音戯(おとぎ)のとき 〜音と戯れる一週間〜


2007年8月31日(金)〜9月5日(水)


9月1日(土)13時30分から1時間30分程度
「篠笛を聞きながら」

(笛とお話:肥沼 亞男(つぐお)さん)

重松流祭囃子(じゅうまりゅうまつりばやし)についての説明のほか、
笛にあわせ太鼓のたたき方の経験もしていただきました。
内容としては、専門的な項目が多かったようです。

(当日の配布資料)
所沢市指定無形文化財
重松流祭囃子
音戯のとき1
(沿革)
 所沢市や都下北多摩郡・西多摩郡などに伝わる重松流(じゅうまりゅう)祭囃子は、所沢の人で天保元年(1830年)3月17日生まれの古谷 重松(じゅうまつ)さんが編み出したものです。この重松流は、神田流、葛西流などと共に、明治年間に全盛を極めた流派です。
 重松さんは、府中市大国魂神社の流れをくむ笛の名人で、足で太鼓をたたき、笛を吹くという神業に近い人であったといいます。もともと神楽師ではなく藍玉(あいだま)を扱う商人でしたが、頼まれるとどこへでも行って指導に当たりました。重松さんは長年にわたり多くの弟子を養成し、明治24年(1891年)2月3日、61歳で世を去りました。重松流(じゅうまりゅう)は、重松の甥(おい)に当たる古谷伊之吉さん、次に伊之吉の次男古谷吉之助さんによって継承されてきましたが、三代目吉之助さんもすでに他界されています。
 昭和42年には熱心な人たちの努力によって「重松流(じゅうまりゅう)祭囃子保存会」が結成されました。そして、昭和44年6月27日に、所沢市の無形文化財に指定されました。

重松流(じゅうまりゅう)祭囃子保存会ホームページ http://www.juma-ryu.jp/

秋田英行さんホームページ http://popup6.tok2.com/home2/akitaavi/index.html


(特徴)
 重松流祭囃子の特徴は、決まった譜を持たず、口伝で伝えられてきました。「地囃子(ぢはやし)」としての基本の太鼓はありますが、そのときの雰囲気で、たたいているうちに相手のたたき方を見抜いて自分で工夫し、即興的に自由に演奏していくことで、これをチラシといい、ジャズ的手法に人気があるものの、問題点もあります
 また、威勢の良い「掛け声」が使われ、これも特徴のひとつです。東京の囃子には掛け声はまったくなく黙々と演奏されます。
 北秋津では、「切り(その曲が終わり次の曲に入るとき)」に「てんちきちーどっこいしょーの」と言って笛に合図をしますが、これは笛と太鼓を合わせるのに大切なことです。


(曲目)
重松流祭囃子には、全部笛によって引き出され、次の7曲があります。

1. 屋台囃子
これは、山車、つまり乗物にて神を送り迎えする調べです。神は山の上、川の源流にいると言われています。踊りは獅子舞または天狐白狐で神の通る道にいる邪悪な霊を祓い、道を清める意味をもっています。

2. 宮昇殿
神をお乗せした山車が村に近づいたことを知らせる調べです。

3. 四方殿国固め
神がお宮に入ることを知らせる調べです。

4. 鎌倉
神がお宮に入り、神に対し天下泰平・家内安全を祈るものです。踊りは獅子舞です。

5. 三番叟
五人囃子(後部で五人囃子が並ぶ)の前方で三番叟がおめでたい鶴の舞を演じます。

6. 師調目
 以上の行事が終わり、大役を無事に果たした宮司さんが浮かれながら帰るときの調べです。踊りは外道の踊りです。

7. にんば
一切が終わり、神もお送りした後、朝から働いていた老若男女が残ったお酒やご馳走を囲んでどんちゃんさわぎの慰労会をしているときの曲です。ひょっとこが踊り、おかめはねんねこ・数え唄(かぞえうた)を踊ります。

≪肥沼亞男さんプロフィール≫
昭和6年所沢市生まれ、市内北秋津在住。北秋津の囃子連で重松流祭囃子を60年以上にわたり続けられています。

9月3日(月)13時30分から1時間30分程度
「歌って 唄って そしておしゃべり」
(デジタルピアノとお話:わたなべ よし実さん)

 軍歌・演歌・歌謡曲・童謡・民謡・クラシック・世界の歌?などなど何でもデジタルピアノで演奏し、歌います。
 当日は、スタッフIさんが昨日休みを返上して作ってくれた「今回のオリジナル歌集」をもとに、20名以上の方に集まっていただきました。
 千の風になって/埴生の宿/夏は来ぬ/東京ラプソディ/花/長崎の鐘 など

 最初の一曲どころか、歌い始めた瞬間からお客様の声のほうが大きいくらいで、みなさんに、楽しんでいただきました。
 一番お若いお客様は32歳、一番年長のかたはO先生。90歳でした。知っている曲、知らない曲、聞いたことある曲、聞いたことすらない曲・・どんな曲も皆だと歌えちゃうから不思議です。
なんだかんだと入れ替わりながら20余名のお客様が楽しい午後のひと時を堪能してくださいました。
音戯のとき2
わたなべよし実さんプロフィール

個性豊かで楽しい方、
リクエストがあればなんでもOK

9月5日(水)13時30分から1時間30分程度
「端唄で楽しいひとときを」
(三味線・唄とお話:根岸 禮美さん 他)

 みなさん良くご存知の「お江戸日本橋」やちょっと小粋な「新内流し」などを三味線の音色に合わせながら一緒にくちずさんでみませんか?
 香を焚き染めて店内に並ぶ草履が、なんだかちょっといい感じ。
奥座敷ではリハーサル?音あわせ?が始まりました。
 当日は雨が大雨が降ったりやんだりという状況でした。 そうした天候にもかかわらず10余名の方が大きな傘をさしたり、レインコートを着たりして、来店してくださいました。
 所沢小唄では禮藤さんがお客様の中に入られて一緒歌っていらっしゃいました。
 そして、午後3時、予定時間に終了。この端唄の終了を持ちまして「音戯のとき」も幕を閉じました。
音戯のとき3
根岸禮美さんプロフィール

過去2回井筒屋町造商店の
貸しスペースを活用して演奏をされています。 
 



Copyright (c) 野老澤町造商店 All Rights Reserved.